私がおすすめする会社とプラン
個人でウェブサイトを運営する際に、必ず支払わなければならない経費がレンタルサーバー代金と独自ドメイン代金です。
独自ドメインはどこで取得しても金額以外の差はありませんが、レンタルサーバーは支払う金額に対しサーバーのスペックやサーバー会社の対応なども考慮して決めなければなりません。
つまり、なるべく安いサーバーがいいけど、不安定なサーバーや遅いサーバーだと困るから自分にとって「丁度いい」サーバー会社を選びたいということになってきます。
そこで、「個人でブログを運営して稼ぎたい」「会社のコーポレートサイトを自社で運営したい」という方向けに、私がおすすめするレンタルサーバー会社のプランを3つご紹介します。
世の中にはレンタルサーバーがたくさんありますが、予期せぬトラブルが起こりサーバーがダウンしてしまっても、すぐにリカバリーできる体制が整っている会社を選ぶのが第一条件です。
あとは、サーバーの速度や、転送容量、使えるデータべ―スの数、独自ドメインの数などの比較が視野に入ってきますが、月額500円程度のレンタルサーバーでも上限が数十というレベルなので個人での運営の場合、使えるデータべ―スの数、独自ドメインの数はあまり考えなくてもいいと思います。
webサーバーソフトウェアは、NginxとApacheとの併用が今現在の主流です。
これから紹介する3つのプランは、どれもNginxとApacheとの併用を採用しており、個人使用だと仮定すると処理能力、同時接続の対応ともに問題ないレベルだと思います。
ロリポップ ライトプラン
ロリポップは一番安いエコノミーだと、データベースが使えませんのでWordPressも使えないということで除外。
となると現実的なプランはライトプランになります。
スタンダードとの違いはSSDの容量や独自ドメインの数データべ―スが使える数ですが、個人での運営ならライトプランでも問題ないでしょう。
このプランの良さは、3年契約をすると月額264円になるというところです。
とにかく安いサーバーで、それなりに安定しているサーバーを選びたいという方はロリポップのライトプランで決まりです。
ただし、月額で支払う場合はさくらのスタンダートと88円しか変わりません。
オトクなのはあくまでも長期契約(36ヵ月一括払い)の場合です。
また、このプランには電話サポートがないということを付け加えておきます。
サーバーに詳しくない場合はメールでのやり取りでは不十分な可能性が高いので、このあと紹介する電話サポートのあるさくらのレンタルサーバとエックスサーバーのプランを選んだほうがいいと思います。
国内シェア:2位(14.10%)
SSD容量:350GB
転送量:無制限
webサーバーソフトウェア:Nginx + Apache
独自ドメイン:300個
データべース:100個
初期費用:無料
月額:572円
36ヵ月一括払い:9,504円(月額換算264円)
サポート:チャット、メール
運営実績:2001年~
さくらのレンタルサーバ スタンダード
長期契約ではなく、毎月の支払いで対応したいと考えているかたは、さくらのスタンダードが視野に入ってきます。
ロリポップの月額払い572円と比較しても、月々88円しか差がなく、予約制とはいえ電話対応が付いているプランになります。
コントロールパネルの操作に少しくせがあるので、慣れが必要ではありますが、安定していてとてもいいサーバーです。
国内シェア:3位(13.38%)
SSD容量:300GB
転送量:無制限
webサーバーソフトウェア:Nginx + Apache
初期費用:無料
独自ドメイン:200個
データベース:200個
月額:660円
36ヵ月一括払い:18,000円(月額換算500円)
サポート:チャット、メール、電話(予約制)
運営実績:1996年~
エックスサーバー スタンダード
3番目に書きましたが、私が最もおすすめするのが、このエックスサーバースタンダードプランです。
契約が最短で3か月(月額1,320円)ということで、1ヶ月ずつの支払いはできませんが、2025年3月4日まではキャンペーン価格となり36ヵ月契約になると693円です。
サーバーソフトウェアはロリポップ、さくらと同じNginx + Apacheですが、あらゆる高速化を行っているサーバー会社で、速度的な問題はまず起きないと思っていいと思います。
たまにサーバーで障害が起きたりもしますが、比較的早く復旧してくれますし、障害情報などもリアルタイムで表示してくれます。
また、コントロールパネルが非常に使いやすいのもおすすめする理由です。
電話でのサポートもしっかり行ってくれますので、サポート体制も全く問題ありません。
また、現在は.com / .net / .org / .info / .biz / .xyz / .link / .click / .blog / .online / .site のいずれかであれば、ドメインが永久に無料です。
いつ変わるか分かりませんが・・・
ロリポップ&さくらと比べて何か問題があるとすれば価格です。
月額1,320円(3か月契約)で、36ヵ月契約でも月額換算990円です。
現在はキャンペーン中で少し安くなっていますが、これがずっと続くわけではありませんし。
とはいえ、それでも国内シェア1位のサーバー会社です。
国内シェア:1位(14.77%)
SSD容量:500GB
転送量:無制限
webサーバーソフトウェア:Nginx + Apache
独自ドメイン:無制限
データべース:無制限
初期費用:無料
月額:1,320円(3か月契約)
36ヵ月一括払い:35,640円(月額換算693円)2025年3月4日までは24,948円(月額換算693円)
サポート:チャット、メール、電話(平日10時~18時)
運営実績:2003年~
独自ドメイン永久無料特典:.com / .net / .org / .info / .biz / .xyz / .link / .click / .blog / .online / .site のいずれか
サーバー会社が提示しているややこしい料金表示
サーバー会社でよく見かける料金体系が、「月額264円~」という表示。
~(から)って結局いくらなんだよ?
と疑問に思った方は少なくないと思います。
これは、転送量などで料金が決定する従量課金のことを指しているのではなく、ほとんどの会社が長期契約による料金の割引が適応された最安値を表示しているから、このような表示になってしまっている状態です。
例えば、ロリポップのライトプランは「月額264円~」となっていますが、これは36ヵ月契約を行った場合の金額で、1ヶ月ずつの更新だと月額572円となります。
一番人気と考えられるエックスサーバーのスタンダードプランも、現在「693円~」と表示されていますが、これも36ヵ月の契約をした場合の料金となり、月払いの料金は1,320円になります。
商売で必要なウェブサイトであれば、商売を止めるまでは必要なことが分かっているわけですから長期契約の方がオトクではあるのですが、個人でブログなどを始める場合はいつ飽きてしまうかもわからない状態なため、3年契約などは結果的に損になってしまうことも考えられますので契約は慎重に行ってください。
サーバーの速度や安定性について
ここ数年は、サーバーに障害が起こってよくサーバーがダウンするなんてことは少なくなってきましたが、数年前までは「このサーバーはよく落ちる」というレンタルサーバーの会社がいくつかありました。
とはいえ、現在でもどこを選んでも同じとはいかず、はやり安定しているサーバー会社は老舗であることが多い印象があります。
サーバーがダウンする原因は、集中してアクセスが一気にあった場合や、ハードウェアの障害、サイバー攻撃などがありますが、それらが起こった場合の対応の速さも考慮したいところです。
安いからと契約したら、「しょっちゅうサーバーがダウンしていてウェブサイトが表示されない」、「少しアクセスが集中しただけでブラウザがくるくるして表示が遅い」など、数百円をケチったために起きる機会損失ははかり知れません。
商売を行っているならなおさらです。
サーバーの速度に関しては、ウェブサーバーソフトウェアや、サーバーのスペックによって変わってきますが、ウェブサーバーソフトウェアはNginxとApacheとの併用が今現在の主流です。
ApacheにはApacheのNginxにはNginxの得意分野があるので、どちらが優れているとここで簡単には説明できませんが、処理能力に関してはApacheよりもNginxの方が1.2倍~1.5倍ほど高く、同時接続数はNginxはApacheの10~100倍ほど対応できると言われています。
高負荷にも一定の速度を保ち、安定性と耐久性も兼ね備えている「 LiteSpeed 」
現在の主流が、ApacheとNginxの併用だと言いましたが、WordPressなど様々なCMSとの相性を重視した、第4世代のWebサーバー「 LiteSpeed 」が普及し始めています。
「 LiteSpeed 」は高速化・高負荷時の安定性に優れ、WordPressの速度はApacheのWebサーバーと比較すると84倍の性能と説明されています。
LiteSpeedが採用されているサーバー会社とプランは下記の通りです。
ロリポップ!ハイスピードプラン550円〜
ロリポップ!エンタープライズプラン2,200円〜
mixhost全プラン1,320円〜
カラフルボックス全プラン528円〜
サーバー会社のサポートについて
運営が個人の場合は、サーバーのコントロールパネルの操作や設定などで分からないことがあった場合、サポートセンターに連絡してサポートを行ってもらう必要があります。
その際は、より高い金額のプランを選ぶと電話対応が可能になるということがあります。
初心者は電話でサポートしてもらわないと理解できないことが多い為、「電話サポートがある」ということも選定の理由に入れておくといいでしょう。
メール対応だと時間もかかりますし、テキストを打つのも時間かかりますので。
独自ドメインの永久無料表示について
サーバーをレンタルしたら、サイト運営でもう1つ必要なのが独自ドメインの取得です。
独自ドメインはドメインレジストラと呼ばれるドメインを取得できる会社で取得するのですが、サーバー会社はドメインの取得を行う会社も同時に運営していることが多いため、「キャンペーン期間中にサーバーをレンタルしてくれたらドメインが1つ永久に無料」などという表示を見かけることがあります。
これは確かにオトクなキャンペーンなのですが、例えば今この瞬間にロリポップを見てみると、
「対象のプランを12か月以上契約すると、ドメインずーーーーーと無料!」
と表示されていますが、対象のプランは、「ハイスピード、エンタープライズのいずれかのプランを12ヶ月以上契約」となっています。
これを良く読まずに、スタンダードプランを契約してしまったり、ハイスピードプランを選んでも1年契約していないなどの理由で、ドメインが無料にならないというトラブルもありますので、キャンペーン情報などはしっかりと確認してからの契約にしましょう。
独自ドメインの更新費用について
また、独自ドメインの価格表を見ると「ドメインが超激安!新規取得1円~」などと書かれている場合があります。
現状エックスサーバーでは「.com」「.net」など主要ドメインが1円となっていますが、これは取得する際は1円でも更新時は1円とはなりません。
つまり、ずっと1円ではなく、2年目から更新時には正規の更新料金がかかるということです。
こちらもしっかり把握した上で契約することをおすすめします。
独自ドメインは、数年前よりも高くはなりましたが、「.com」や「.net」を選べば、年間1,600円~1,900円程度です。
月額にすると、134円~159円なので、無料や1円という文字に釣られてキャンペーンサーバーを選ぶのではなく、まずはサーバーを決め、そのあとでドメインをみたらたまたまドメインが永年無料だった、1年目だけ1円だったという結果が望ましいです。
独自ドメインを取得するのにおすすめの会社
独自ドメインの取得もなるべく安いところで行いたいというのであれば、自分が選んだドメインの更新価格が一番安いドメインレジストラを選べばいいと思いますが、各サーバー会社はドメインレジストラも行っているので、系列の会社を選んでおくと色々と便利です。
例えば、今回ご紹介した3つの会社ですと、
エックスサーバー ⇒ エックスサーバードメイン
さくらのレンタルサーバ ⇒ さくらのドメイン
LOLIPOP ⇒ ムームードメイン
といった感じでどのサーバー会社でもドメインが取得できます。
※エックスサーバーは現状スタンダードでも指定ドメインが永久無料なので、.com.netなどのドメインを選ぶ場合はドメインを無料で取得できます。
いずれの会社も、同系列のドメインレジストラでドメインを取得すれば、サーバーを契約した際に作ったアカウントでドメインも取得できるので登録を何度も行わずに取得できて便利です。
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